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香川県の条例案であるゲーム利用時間制限について思うこと

香川県 ゲーム

どうも、子どもの時から現在に至るまでゲームに育てられた生粋のゲームっ子のクウルス(@Qoo_Rus)です。

昨日からタイムラインを賑わせている話題、香川県の条例について。

香川県議会が議論を進めている子どものゲームやネット依存症対策を目的とした条例案に、「ゲームは平日1日60分まで」「午後10時以降はゲーム禁止」などの具体的な制限が追加されているそうです。

なお、罰則規定はないそうで、「実効性が不十分」として、内容を見直しつつ、1月中にパブリックコメントを募集する方針とのこと。

県議会のホームページなどでの十分なソースは確認できなかったので、県議会の意図などはよくわかりませんが、各報道機関の流している情報だとこんな感じです。

ニュースを見てから少し自分で調査をしてみたこと、そこから思ったことを率直にまとめてみたいと思います。

クウルス
クウルス
ゲーム大好きっ子のいち所感に過ぎませんので、参考程度にみてもらえれば幸いです

まず事実調査をしてみた

香川県議会のことについて調べた

令和元年12月18日にeスポーツの活性化に対して慎重な取組みを求める意見書というものが採択されたようです。

eスポーツの活性化に対して慎重な取組みを求める意見書 – 香川県議会

https://www.pref.kagawa.lg.jp/gikai/

世界各国で盛り上がりを見せているeスポーツは、民間企業の調査によると、その市場規模が平成30年時点で900億円とも言われており、今後も高い成長が見込まれている。
日本国内においても、今後の成長分野として期待されており、昨年度開催された第1回全国高校eスポーツ選手権に153チームが参加したほか、今年10月には、国民体育大会の文化プログラムとして、全国都道府県対抗eスポーツ選手権が開催されたところである。
こうした中、国においては、「eスポーツを活性化させるための方策に関する検討会」を開催するなど、eスポーツの健全かつ多面的な発展に向けた取組みを進めている。
しかしながら、ゲームやインターネットの過剰な使用は、依存症につながることや、睡眠障害、ひきこもりといった二次的な問題まで引き起こすことなどが指摘されており、選手間の競争心を煽るeスポーツの過熱化は、これらの症状をより一層助長することが懸念されている。また、ネット・ゲーム依存症については、世界保健機関が平成30年6月に公表した改訂版国際疾病分類において、「ゲーム障害」という疾患として認定し、今年5月の総会において正式に「病気」として決定されたところである。
ネット・ゲーム依存は年齢が低いほどなりやすい傾向があり、また、一度依存に陥ると抜け出すのが困難となるため、その対策が急務である。こうしたことから、本県議会では、本県の子どもたちをはじめ、県民をネット・ゲーム依存症から守るための対策を総合的に推進するため、全国に先駆けて、議員発議による条例の制定を検討しているところである。
よって、国においては、子どもや若者の心身の発達に悪影響を及ぼす可能性のあるネット・ゲーム依存について、必要な対策を早急に講じるとともに、eスポーツの活性化が、ネット・ゲーム依存の増加につながることのないように慎重に取り組むよう強く要望する。

(引用元: https://www.pref.kagawa.lg.jp/gikai/

今回のゲーム時間制限の報道と非常に関連の深い意見書で、WHO(世界保健機関)で「病気」と認定されたことで大きく問題視している様子でした。

また、他にも内閣官房のホームページから「国と地方の協議の場」の資料を見つけました。

国と地方の協議の場(令和元年度第2回) における協議の概要に関する報告書

http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kyouginoba/r01/dai2/houkoku.pdf

香川県議会議長の大山一郎氏がこの協議に全国都道府県議会議長会理事(代理人)として参加されていたのですが、ここでの発言も関連深いものでした。

私の方からは、これは新しいテーマかと思いますが、子供たちのネット・ゲーム依存症対策についてでございます。今年の5月にWHOがネット・ゲーム依存というものを、これは疾病であるというふうに認めたところでございます。その依存症ということでございますけれども、依存症にはギャンブル依存症、お酒の依存症、それから、覚醒剤・麻薬の依存症等々、色々あると思いますが、要は依存症の原因は何かというと、努力をした後の達成感というのがあるのですけれども、達成感のときに脳内にドーパミンというものが出て くるのですが、このドーパミンが出てくると人間は同じことを繰り返すという習性がありまして、そのドーパミン量が、お酒を飲んだり、ギャンブルをしたり、覚醒剤をすると努力の後のドーパミン量の何十倍というドーパミンが出てくるわけでございまして、そこで依存症が始まって、努力をするよりもお酒を飲んだ方が良い、ギャンブルをした方が良いということで依存症になっていくわけであります。 この依存症の原因のドーパミン量が、最近の研究ではゲームをしたときと覚醒剤を一定量投与したときと同じであるという研究結果まで出てきているわけでございます。昔はテレビゲームとかポータブルゲームとか、親が管理のきく範囲内でのゲームが主流でありましたけれども、現在は、皆様方御存じのとおり、スマートフォンというものが大量に出回っておりまして、このスマートフォンは完全にインターネットと同じ機能を持っておりますので、 これを子供たちが持つことによって、その中にオンラインゲームというものが潜んでおりまして、これが依存症の大きな原因になっておりまして、これは今までのゲームではなくて、子供たちがベッドルームまで、自分の寝室まで持っていく。それで依存症になっていって、24時間ずっとオンラインゲームをやる。ですから、昼夜が逆転するとか、それから、暴力性が強くなるとか、依存症でありますから、色々な問題が出てくるわけであります。 最近、一億総活躍社会の実現を目指すということで、保育であるとか、そういうものに対して待機児童をなくすとか、国を挙げてやっております。我々も大切なことであると十分認識しております。ただ、それは裏を返すと親と子のつながりを希薄にしていくという一面がありまして、親も最近は多く働きますので、子供は預けられたら延長保育で12時間預けられます。12時間と いうのは朝8時に預けられたら夜8時まで預けられまして、こういうことで結局は子供たちがゲームの方に依存していく。親も、自分は疲れているので、ゲームやネットに子育てを任すということがありまして、そんな中で結局、どんどんゲーム依存症が進行していくということになってきております。 最近、国会の方でeスポーツを奨励しようという議連ができたという話でありますけれども、これは全くもって、地方の現場をあずかる者としては、 反対の方向に流れているという気がいたします。是非、このことを十分に皆 様方に理解をしていただいて、何が問題かというと、アルコールもギャンブルも二十歳以上でなくてはだめです。しかし、このゲームだけは幼児期から触れるというのが一番の問題でありまして、この幼児期という一番、脳の発達に大事な時期にゲーム依存症になってしまったら、あとはどうなるかということは目に見えていることでございます。香川県では、これに対して条例を制定して、全国で初めてこれに対する対策を取ろうというふうに思っておりますので、国の方もできれば法制を含めて、色々なところで御支援をよろしくお願い申し上げたいと思います。

(引用元: http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/kyouginoba/r01/dai2/houkoku.pdf

香川県議会議長の大山一郎氏を筆頭にゲーム依存症に対する問題意識が高いようです。

WHOがゲーミング障害と認めたことについて調べた

2018年9月にゲーミング障害についてまとめたオンラインQ&AがWHOのホームページに掲載されていました。

Gaming disorder – World Health Organization

https://www.who.int/features/qa/gaming-disorder/en/ 

Q&Aの内容を確認すると、ゲーミング障害はICD-11に分類されるとのこと。

ICD(International Classification of Diseases)

日本語で「国際疾病分類」

その第11改訂版がICD-11にあたる。

各国が公衆衛生戦略を計画し、状態を監視するために考慮される。

世界各地でゲーミング障害のような症例の治療プログラムの開発研究に役立てられるために、ICD-11に分類したのだそうです。

そして、割と個人的に大事だと思う部分。

「ゲームに携わる全ての人はゲーミング障害の発症を心配しなければいけないでしょうか?」

WHOは以下の回答を出しています。

Should all people who engage in gaming be concerned about developing gaming disorder?

Studies suggest that gaming disorder affects only a small proportion of people who engage in digital- or video-gaming activities. However, people who partake in gaming should be alert to the amount of time they spend on gaming activities, particularly when it is to the exclusion of other daily activities, as well as to any changes in their physical or psychological health and social functioning that could be attributed to their pattern of gaming behaviour.

(引用元: https://www.who.int/features/qa/gaming-disorder/en/

私なり訳すと、、、

調査によると、ゲーミング障害はデジタルまたはビデオゲームの活動に携わっている人のごく一部にしか影響しません。

しかしながら、ゲームに参加する人は、ゲーム活動に費やす時間に注意しなければいけません。他の日常活動を除外してしまうほどの時や、ゲーム習慣のパターンに起因している可能性のある身体的または心理的な健康および社会的機能の変化をきたしてしまうほどの時には、特に注意が要ります。

私が事実から思ったこと

大山氏の発言は何が根拠なのかサッパリわからない

「依存症の原因のドーパミン量が、最近の研究ではゲームをしたときと覚醒剤を一定量投与したときと同じであるという研究結果まで出てきている」

これ何の研究のことなんでしょうね。報告書なのでそこまで求めるのは酷なのですが、一次的な資料を提示せずに話されてもよくわかりません。

一定量投与、というもの、どの程度の量なのでしょうか。極微少量なのかもしれませんし。

「昼夜が逆転するとか、それから、暴力性が強くなるとか、依存症でありますから、色々な問題が出てくるわけであります。」

このあたりも、因果関係がよくわかりませんね。

ゲーム脳と言っていた時代と何も変わりません。

「何が問題かというと、アルコールもギャンブルも二十歳以上でなくてはだめです。しかし、このゲームだけは幼児期から触れるというのが一番の問題でありまして、この幼児期という一番、脳の発達に大事な時期にゲーム依存症になってしまったら、あとはどうなるかということは目に見えていることでございます。」

具体的に言って欲しいですね。目に見えないです。

時間制限が良い効果を発揮するとは限らない

ゲームに関する健康被害が世界的に起きていることは事実なのですから、具体的な治療プログラムや予防法についての開発研究はしていくべきだと思います。

しかし、研究の結論として「時間制限を設けるべきだ」という結論になったわけではありません。

抑制する分、逆効果になってしまう可能性だってあります

そのリスク調査などはまだなのではないでしょうか。

WHOはゲーム時間に対する注意の呼びかけを行ってはいるものの、条例を立てましょうなどとは言っていないです。

物事の議論はメリットとデメリットの両方を考えるべき

実際問題、ゲームをやることに対するリスクはあります。

夢中になるがあまりの長時間プレイから起こる健康被害は明らかにゲームのリスクです。

しかし、リスクやデメリットばかりに目を向けるのではなく、きちんとゲームのやることのメリットを考慮すべきです。

なぜなら、物事は常にメリットとデメリットのバランスを考えるものだからです。

例えば、学校の勉強だって、長時間取り組むと健康被害を起こすリスク・デメリットを持っています。

椅子に座り続けることによる健康被害のリスク、視力低下のリスク、睡眠時間低下のリスク、たくさんあります。

それでも学校の勉強にはたくさんのメリットが存在するので、そのデメリットを考慮した上でもやるべきだという判断がされやすいんです。

私はアプリエンジニアとして働いており、コンピュータサイエンスに精通している優秀なエンジニアの方とたくさん会ってきました。

コンピュータ世界の原体験がゲームにある人はとても多く、優秀なエンジニア人材は優れたゲームから生まれたといっても差し支えないと思っています。

世界の生活を支えるIT人材を輩出できるメリットがゲームにはある

というメリットのお話にも目を向けて欲しいなと思う次第です。

まだ条例制定されたわけではないけど・・・

まぁ色々書いてきましたが、今回のニュースはあくまで条例案ですから、決定事項ではありません。

しかし、香川県議会議長の大山一郎氏の発言からでは根拠不十分な部分が多いので、もっと議論を深めて欲しい部分であります。

何より、世の中のゲームを愛する人間として、もっと真剣に考えて欲しいと思っています。

クウルス
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ゲームによる健康被害を防ぎつつ、ゲームがもたらす沢山のコトについて考えていきたいですね
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エンジニア/プログラミングスクール講師
クウルス
京都大学を中退してベンチャー企業の経営をしている26才エンジニア。 スポーツ動画分析アプリ「GENSEKI」の開発に取り組みながら、プログラミングスクール「TEKUtech(テクテック)」を主催。 趣味はゲーム(特に格闘ゲーム)と音楽(特にエレクトーンとゲーム音楽)で、そちらについてもブログをちょこちょこ。
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