どうも、京都大学エレクトーンサークル元会長のクウルス(@Qoo_Rus)です。
在学期間中は、京都大学エレクトーンサークルKUESのライブ活動で学園祭を思いっきり楽しんでいました。
毎年、京大の学園祭である11月祭(November Festival)(通称NF)の統一テーマ案を学祭事務局が学生から募り、学生の投票によってテーマを決めています。
このテーマが毎年ぶっ飛んでいる件について。
Contents
歴代NFの統一テーマ
赤字はクウルスのお気に入り
1959(昭和34)年 | 第1回 | 戦後派意識の解明 |
1960(昭和35)年 | 第2回 | 独占資本主義社会におけるマゾヒズムとサディズムの意識 |
1961(昭和36)年 | 第3回 | 仮眠の季節における僕たちのあいさつ |
1962(昭和37)年 | 第4回 | 故郷喪失の時代と僕ら |
1963(昭和38)年 | 第5回 | 噛む時には言葉を考えるな |
1964(昭和39)年 | 第6回 | ああ自然死-このナチュラルなもの |
1965(昭和40)年 | 第7回 | 新しい歴史は僕らの手で せまりくる嵐のなか わだつみの声をのりこえて 真実を求め ともに考え前進しよう 真の学問文化を追求するなかで |
1966(昭和41)年 | 第8回 | 青年よ その眸で真実を見よ |
1967(昭和42)年 | 第9回 | のばそう大学に新しい芽を 築け展がれ人類の知恵 鳴らせ高らかに創造のつのぶえ おしよせる戦火の嵐ふきとばし 進め固めて反戦自由の道 |
1968(昭和43)年 | 第10回 | 思索から連帯へ!終章。 永訣の朝-B52。君たちの祖国70年6月23日 友よ 自己と日本解放の日は近い |
1969(昭和44)年 | 第11回 | みずからの手で 新しい大学の創造を 豊かな文化の創造を 京大からの真実の声を そして連帯を 日本の夜明けめざして・・・・・・ |
1970(昭和45)年 | 第12回 | 歴史の試練に応えんとする我ら 失うまい 奔流の中で科学者の目を! いつわりの孤高に別れをつげ 人民の連帯の息吹をだきしめよう 君のその精悍の腕でがっしりと |
1971(昭和46)年 | 第13回 | 闇を裂き 燃えあがる松明 凝視せよ! 今この時 虚飾にまみれた城郭は浮かびあがった 打ち砕け! 友よ湧きおこる怒りをこめて・・・・・・ |
1972(昭和47)年 | 第14回 | 嵐を突き 燃え拡がる変革の炎 歴史に問んとする我ら 研ぎすませ! 理性の目 生きた思考 創ろう! 新しい大学そして科学 |
1973(昭和48)年 | 第15回 | 創造の火を! 連帯の輪を! 今こそ君が手に反戦・自由の歌 |
1974(昭和49)年 | 第16回 | 今、矛盾の中で叫びが―さて君はどうする 人間不在の危機的現実 その根源と背景 |
1975(昭和50)年 | 第17回 | 流れの中 動かざるものを求めて |
1976(昭和51)年 | 第18回 | 燃やそう! 新しい文化の炎を 研ぎ澄まそう!若き知性を 学術文化の奔流よ築け! 若者の未来を! |
1977(昭和52)年 | 第19回 | 明日に生きる我ら 未来を信じて突き進め 創れ 学生の心を 築け 学生の文化を |
1978(昭和53)年 | 第20回 | 振りかえれ人類の歴史を みつめよう青年の未来を もどすな歴史の歯車 我らの文化は我らの手で |
1979(昭和54)年 | 第21回 | 今、新しい時代に立ち向かう仲間たちよ 数百年を内蔵する思想を持とうではないか |
1980(昭和55)年 | 第22回 | 友よ! この変革のとき 時代の胎動に耳をすまし 共に奏でよう 希望の交響楽を |
1981(昭和56)年 | 第23回 | 今、戦争と平和の対峙の時 80年代の行く手を示す羅針盤を我らの手に |
1982(昭和57)年 | 第24回 | 草の根も 花も咲いたら ひざまずき ひろひとおがんで むせび泣く 人は昔にゃ戻れないピーピーヒャララ ピーヒャララ |
1983(昭和58)年 | 第25回 | 万声一京 極祭色 騒がぬ民に 盛りなし |
1984(昭和59)年 | 第26回 | 海を、荒れた海を見つめながら 彼女は呟いた 「わたしは誰?」 |
1985(昭和60)年 | 第27回 | もうすぐきっと冬になる 騒ぐんだったら 今のうち |
1986(昭和61)年 | 第28回 | えっせん あーす げげっせん よんせん はっせん |
1987(昭和62)年 | 第29回 | 白い乳房の上の11月祭 |
1988(昭和63)年 | 第30回 | 裏からのぞけば 見えてくる |
1989(平成元)年 | 第31回 | 堕落への誘い |
1990(平成2)年 | 第32回 | ・・・・・・そして創造-草の根からのルネッサンス |
1991(平成3)年 | 第33回 | ヤルハ粋狂、 ヤラヌハ卑怯 |
1992(平成4)年 | 第34回 | 人が右なら 私は左 |
1993(平成5)年 | 第35回 | 花も実もある 根も葉もない |
1994(平成6)年 | 第36回 | 古今東西 有実無題 若気至りて無限大 |
1995(平成7)年 | 第37回 | 我輩は京大生である 理性はもうない |
1996(平成8)年 | 第38回 | 知と痴の融合 |
1997(平成9)年 | 第39回 | 狂うは一時の恥、狂わぬは一生の恥 |
1998(平成10)年 | 第40回 | 堕落の道も一歩より |
1999(平成11)年 | 第41回 | 素晴らしき無駄なエネルギー |
2000(平成12)年 | 第42回 | 無人島ダンス |
2001(平成13)年 | 第43回 | それはそれ これはこれ |
2002(平成14)年 | 第44回 | 総長! 京都を占拠致しました! |
2003(平成15)年 | 第45回 | やっぱ京大やし。 |
2004(平成16)年 | 第46回 | 倒れる時は前のめり |
2005(平成17)年 | 第47回 | せっかくだから |
2006(平成18)年 | 第48回 | 溢れる才能の無駄使い |
2007(平成19)年 | 第49回 | 満喫! モラトリアム。 |
2008(平成20)年 | 第50回 | 単位より大切ななにかを求めて |
2009(平成21)年 | 第51回 | 失った常識のかわりに |
2010(平成22)年 | 第52回 | 仕分けできないムダがある |
2011(平成23)年 | 第53回 | 年に一度の計画発電 |
2012(平成24)年 | 第54回 | NFって、出席点ありますか? |
2013(平成25)年 | 第55回 | 京大を、取り戻す。大学の理想、形を物語るのは、学生であります。 |
2014(平成26)年 | 第56回 | 「 」 |
2015(平成27)年 | 第57回 | 「ばっかお前・・・俺がついてるだろ!」 |
2016(平成28)年 | 第58回 | 「ぽきたw 魔剤ンゴ!? ありえん良さみが深いw 京大からのNFで優勝せえへん? そり!そりすぎてソリになったw や、漏れのモタクと化したことのNASAそりでわ、無限に練りをしまつ ぽやしみ~」 |
2017(平成29)年 | 第59回 | 戦争に加担した大学から平和を希求する大学へ 軍事研究するヒマがあったら、みんなで肩組んで騒ごうぜ! |
2018(平成30)年 | 第60回 | (NFテーマは当局により撤去されました) |
お気に入りのテーマについて
1982年 草の根も 花も咲いたら ひざまずき ひろひとおがんで むせび泣く 人は昔にゃ戻れないピーピーヒャララ ピーヒャララ
このテーマが出る前の年までは学生運動時代感がすごくあったのに突然どうした。
「ピーピーヒャララ ピーヒャララ」
1995年 我輩は京大生である 理性はもうない
元ネタは当然夏目漱石の『吾輩は猫である』
評価すべきポイントは2つ。
我輩という一人称のおかげで、京大生の何となく偉そうな雰囲気が出ている。
元ネタの小説の猫も、私や小生ではなく我輩だからこそ偉そうで面白い。
「理性はもうない」という表現から、「理性なんて、とうになくして準備万端ですよ」というニュアンスが感じられる。
なくして当然だと。ここからが本番だぞと。
2018年 (NFテーマは当局により撤去されました)
京大の自由な学風を象徴する立て看板。通称「タテカン」


これが京都市の景観条例に反しているということで、京都市から何ヶ月も撤去の通告を受けていました。
にも関わらず撤去しなかったので、タテカンが5月13日に大学当局によって一掃されました。
呼びかけ人を公開し、本格的に動き出します。
【ネット署名】
→ https://t.co/3C3q0nUyWq【カンパ】
ゆうちょ【店名】四四八【店番】448【普通】4972285— 京大のタテカン文化を守る署名 (@tatekan_mamoru) 2018年5月20日
京大のタテカン文化がなくなることを寂しく感じている人はたくさん。
しかも撤去しているのは、自由の学風を謳っていたはずの大学側。
時代の流れを悲しむ大学教授も多いです。
先日ノーベル医学生理学賞を受賞された本庶佑特別教授を祝うタテカンも撤去されてしまいました。
京大のタテカンも、ノーベル賞受賞を祝福。通行人らが足を止めて興味深そうに眺めていましたが、すぐに撤去されました。https://t.co/gBEO7UkNw1
— 毎日新聞 (@mainichi) 2018年10月2日
この一連の流れを強烈に風刺する、近年稀に見る良テーマだと思います。
今年2018年のNFもエレクトーン演奏やってるよ
毎年NFではエレクトーンサークルによるライブが行われています。

学祭期間中、京大らしさを感じられるタテカンが見られるかどうかはわかりませんが。。。
これからも後輩たちに頑張ってもらいます。